(1)季節・気象を原因とする症状・病気

季節病と気象病

気象医学は、現代では「生気象学」という学際領域の学問の一分野として確立されています。
「生気象学」は Biometeorology(バイオメテオロロジー)を日本語訳したもので、生命とその環境を取り扱うグローバルな学問分野です。1955年の国際生気象学会第1回大会において「大気の物理的、化学的環境条件が生体に及ぼす直接、間接の影響を研究する学問が生気象学である」と定義されました。
生気象学の内、人の健康に影響する分野を研究するものが気象医学です。
気象、季節との関連性の強い病気のうち、気象の諸条件から悪影響を受ける病気を気象病と言い、季節と関連する病気を季節病とし、気象変化によって誘発される疾患としてリウマチ、外傷、心疾患、循環器疾患、結石症、季節と関連する疾患として感冒、精神疾患などの研究がされています。

東洋医学の季節病

東洋医学の気象医学でも2000年も前に書かれた『黄帝内経』の中に、季節病、気象病の多彩な記述がみられますが一部紹介します。

『素問』(『黄帝内経素問』のこと)の陰陽応象大論篇には「冬傷於寒,春必温病,春傷於風,夏生飧泄,夏傷於暑,秋必痎瘧,秋傷於湿,冬生欬嗽」という後世に『内経八句』と言われる有名な文章があります。
冬に寒気に傷られその時に発病しないと春になって高熱を発する温病という発熱性疾患を発病する。
春に風気に傷られその時に発病しないと、夏になって飧泄という下痢を呈する病気になる。
夏に暑気に傷られその時に発病しないと秋に瘧(マラリアや寒熱往来を呈する発熱性疾患)を発病する。
秋に湿気に傷られその時に発病しないと冬に痰を伴う咳を呈する病気になる、
と書かれています。これらは季節の代表的な気象によってその時発病したり、それが原因となって次の季節に発病すると書いてありますので、季節病といえます。

『素問』金匱真言論には「春気者.病在頭.夏気者.病在藏.秋気者.病在肩背.冬気者.病在四支.故春善病鼽衄.仲夏善病胸脇.長夏善病洞泄寒中.秋善病風瘧.冬善病痺厥」とあり、
春は鼽衄(鼻血)が出たり、盛夏(仲夏)は胸脇の病(肺結核など)が悪化したり、雨季(華北地方の長夏や梅雨)は洞泄(下痢の病)が発病したり、秋は風瘧(マラリアなど)、冬は痺厥(手足が冷え上がったり痛む病など)を発病すると書かれています。

『素問』脉解篇には、秋の気温低下でうつ症状がでることが記載されています。「所謂恐如人將捕之者.秋気萬物未有畢去.陰気少.陽気入.陰陽相薄.故恐也」

このように『黄帝内経』では多彩な季節病の記載があります。

東洋医学の気象病

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